猫と鉄人三種競技を愛する半田人の日記。

さかたよもやま日記

9/8 IRONMAN70.3World championship【4日目レース日】

2019/09/20
 
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さかた あつし

3時半起床。昨日お持ち帰りしたおにぎりと鮭、そして汁物はカップラーメンとこれまでにない量を段取りしてしまったがやはりすべて食べきれなかった。今回のトランジットのオープンは5時から7時。45-49のスタートは9時なので早めに準備を済ませて一度ホテルに戻る予定。最終準備とトイレを済ませホテルを5時くらいに出て徒歩で1.5㌔先の会場まで向かう。まずは空気入れが壊れているのでメカニックで入れてもらおうと思っていたが、空気入れは見当たらないし何を言ってるのか全然分からなかったので結局近くの選手に借りて空気を入れる。IRONMANみな友達。しかしアスリートガイドではメカニックにポンプがあって当日そこに持っていけば入れてくれるようなことが記載されていたが一体どういうことだったんだろうか。後はドリンク、サイコン、補給食を段取りして準備は6時頃終了。ウェット着用のアナウンスが5時と聞いていたが、6時でもまだアナウンスされていなく超気にはなっていたがいつあるか分からないアナウンスをこのまま待っていられないと思いホテルへ戻った。ホテルで三度目のトイレを済ませコーヒーを飲みながらゆっくりしているとWCSから通知が入った。25.6℃NON WET。今年は異常気象で水温が高めとは聞いていたが、昨日の女子のレースは24℃でウェットレースだったのでまさか今日ノーウェットになるとは露ほども思っていなかった。しかも今朝は長袖を着ていないと寒いくらい。この発表は自分にとってかなりの衝撃だったが決まったことなので従うしかない。冷静にノーウェットでどう泳ぐかを考える。まず預けてあるバイクバッグはもう触れないのでパンイチは不可能、そして今来ている上下のトライジャージはそのまま着用しなければならない。しかし今日のジャージはセパレート且つ素材が柔らかく大き目のサイズなのでこのままだとジャージに浸水してかなりの抵抗となりハプニングが起きる可能性大。まったく使う予定で持ってきていた訳ではないが、昔のスイムスキンがあったのでこれをトライジャージの上に着るのが一番賢明な判断だと思った。しかしこのスイムスキンは超きついので実際泳げるのかかなり不安になった。ちなみに後ろのジッパーはきつくてまったく閉まらない。とりあえずリュックからウェットとスイムスキンを入れ替えて再度会場へ向かう。今日はどんな形でも試泳だけは必ずやらなければならない。会場では応援に来てくれていたかずえさんに会い同ウェーブの近藤さんと加藤さんと合流して試泳に向かう。300m程泳いでみたがやはり全体に圧迫されているのでかなり泳ぎにくいことが判明。しかしもうこれで行くしかないので本当に安全第一で慎重に泳ごうと決めた。ちなみにどうでもいいが外気より水の中の方が確かに暖かかった。9時45-49ウェーブスタート。試泳後寒風にさらされたので完全に身体は冷え切ってしまっていたが最終ウェーブのほぼ最終でスタート。今日は危険な条件がすべて揃っていたので心拍を絶対に上げないように慎重に丁寧に泳ぐ。いつもよりターンブイまでがとても長く感じるが焦らずあくまで心拍メインでゆっくり丁寧にいく。二度ターンしてあとは陸までのラインに入ると少し安心はしたが、ここで左足の親指につけていた爪ガードとバンドエイドが地中海に沈んでいくのを感じた。これまで何度も同じ状態で泳いで大丈夫だったになぜ今日ここでとかなりのショックを受けたがもうどうしようもないので諦め、その後も焦らず最後まで丁寧に泳ぎ切った。いつもよりかなり時計が掛かっているだろうと思いながらスイムアップ。時計を確認すると予想通り45分を超えていた。しかし一番大事な命が無事だったので無問題。WCSはあくまで安全第一での完走が目標。とりあえず第一関門はクリアしたので安堵しつつバイクラックへ行くが最終ウェーブのほぼ最終スタート、しかもスイムも遅かったのでもうバイクは数台しか残っていなく自然と苦笑いになりつつバイクも焦らず安全第一で行こうと思いスタートする。今回のバイクコースの正念場は10㌔地点から45㌔地点までの約35㌔のヒルクライム。35㌔で1400m程登らないといけないという数ある70.3のレースの中でも屈指の難コース。事前に10㌔まではフラットだと聞いていたので10㌔までは順調に200Wを目安に走行。そして10㌔地点を過ぎていよいよ一回目の登り区間に入ったので、覚悟をして登り始めるとものの数百mでいきなり後輪がロックした。最初はよくあるフロントのインナー落ちかと思い降車するとリアのスプロケのロー側の外にチェーンが飛び出しホイールとスプロケに挟まっていた。意味がよく分からなかったが、ひっぱっても噛んでしまって取れないので諦めてホイールを外すことに。今回持ってきた二代目シブはディスクブレーキ仕様なのでホイールを取るのには積載してある工具でスルーアクセルを外さないといけない。まだ不慣れでかなり面倒くさい作業だがなんとか外して挟まったチェーンを取り元に戻しリスタート。しかしものの数百m走るとまた再発。そしてこの作業を繰り返すこと4回。まだ序盤の1㌔くらいしか登ってないのにこの状況だと流石に35㌔登れたとしても時間的にカットオフになるかもしれないとDNFが頭の中をよぎる。ディスクブレーキで手を何箇所も切り、油汚れと血で赤黒くなった手を見て今回こそダメかもしれないなと思ったときなんと奇跡的に巡回メカニックが現れた。最終ウェーブのほぼ最終スタートで4度直しているうちに断トツの最終バイカーになっていたのでまさかここで巡回メカニックに会えると思っていなかったので本当に自分持ってるなと思った。なんとか事情を身振り手振りで話したが、やはりあまり伝わらずムッシュは折角ハメたばかりのチェーンをまた落とし5度目のホイールバラシとなった。しかしその後は上手くディレイラーを調整してくれたのでとりあえずチェーンは落ちないように変速が出来るようになった。奇跡的に現れたメカニックのムッシュには本当に心から感謝。そしてムッシュに背中を押されリスタートし誰もいないコースを一人ぼっちで走り続ける。メインの登りに入ると遮蔽物が無くなったので上の方を登っている選手がチラホラ見えるようになったがまだまだ登りは長いので決して無理はせず淡々と登り続けた。すると中腹あたりから前方の選手をパスするようになってきた。さっきまでの一人旅のときは今回こそ最終ランナーになるかもしれないと期待と焦燥感の入り混じったなんとも言えない気持ちだったがパスするようになってやはりそれは難しいことかもしれないと思った。しかしレースはまだ長いし何が起こるか分からないので無心で無事にゴールすることだけを考えて走るよう心掛け、登りきった後の下りも常にブレーキを握り安全第一で下り続けた。ちなみに崖側にはガードレールみたいなものはなく50cm程の低い石積みがあるだけなのでオーバースピードでコースアウトしたら一貫の終わり。長い下りも無事下り終え、平坦路に入るともうバイクフィニッシュは近いので後はパンクだけ気を付けていればと思っていたが意外にも向風が強く結局最後までバイクは気持ちが休まらなかった。一時はDNFも覚悟したバイク。しかし無事帰ってくることが出来たので後は21㌔走るのみ。T2も焦らずいつも通り済ませランスタート。スタートして1㌔くらいのところでちあきさんとかづこさんが、そして折返し地点でみかさんが応援してくれていてかなり力をもらう。1周目は前のウェーブの選手も沢山いたのでかなり賑やかだった。そしてまだニースで会えていなかった知り合いともコース上で出会いエールを交換しあったりしたので1周目はかなり楽しく走れた。しかし2周目に入るとコース上の選手は激減し、またほぼ一人旅になってしまったがもう慣れたものでまったく気にせずマイペースで走り続けた。ランのコース上から見える海は正にニースブルー。スイムのときには泳ぐのに精いっぱいでまったく感じなかったが、ランの終盤でようやくすごく綺麗だなと感じることが出来た。最後の2㌔は景色をしっかり目に焼き付けながらフィニッシュラインへ。いろいろあったが無事今回の長旅は終わった。ゴールで待っていてくれたかずえさん、ちあきさん、かづこさんには本当に心から感謝。そして自分お疲れ様。以上。

朝食はカップラーメン、おにぎり、

鮭の照り焼き。汁物をカップラーメンにしてしまったのですごい量になってしまった。もちろんすべて食べることは出来なかった。

徒歩で1.5㌔、ホテルから20分くらいで会場到着。

早速皆川さんと会い健闘を誓い合う。

ポンプは近くの選手に借りて事なきを得る。サイコン、ドリンク、補給食をセットして準備完了。ウェット着用可否の発表は気になっていたが一旦ホテルに戻ることに。

ホテルに戻る途中にTけちんさんとも会う。やはりTけちんさんとは縁があるなと思った。一旦ホテルに戻り一休み。ノンウェットの発表を聞いて愕然とするが覚悟を決めて

再度会場へ向かう。

次々と早いウェーブにの選手がスタートして行くのを

見ながら準備をして

かずえさんに見送られ同ウェーブの近藤さん、加藤さんと試泳に向かいそのままの流れでスタート。

いつも以上に遅かったが無事戻れたことに安堵しながらバイクスタート。バイクではかなりのトラブルがあったがラッキーボーイの本領を発揮して事なきを得た。

難所の35㌔のヒルクライム区間は常にオルガン弾きポジションで登る。これまでのレースで一番登ったと思う。トラブルも含め鮮烈に記憶に焼きついたバイクコースだった。

いつも通りゆっくりT2を済ませランをスタートすると1㌔くらいのところでちあきさんとかづこさんが応援してくれていた。本当に有難い。

そして折返し地点ではみかさんが。

すれ違う知り合いとも声を掛け合い、赤ちゃん爪は痛かったがみんなから力を貰って精一杯走る。

そしてフィニッシュラインへ。フィニッシュラインではちあきさん、

かづこさん、

かずえさんが待っていてくれて超嬉しかった。応援頂いた皆さん本当にありがとうございました。

そしてゴール。バイクで一度はDNFを覚悟したがなんとか完走できて本当に良かった。

これもメカニック含むすべてのスタッフの皆さんのお蔭。

携って頂いた皆さん本当にありがとうございました。そして自分お疲れ様。

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