猫と鉄人三種競技を愛する半田人の日記。

さかたよもやま日記

9/12  IRONMAN 70.3 World Championship振返り

2018/09/13
 
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さかた あつし

もうレースから10日経ってしまったけどビッグレースの記憶は鮮明。ガーミンのログを見ながら振り返りをしたいところだが、今回も時計の操作ミス、そしてパワーメーターも作動せずでレース全体の詳細データは取れなかった。毎回一番欲しいレースのログが取れなくて残念だがリザルトで振り返りをしようと思う。
●スイム 1.93㎞ 2729/3675
0:37:49 前日の女子のレースの映像を見ていて覚悟はしていたが、やはり会場についてこれからダイブする荒波を見たら本当に泳ぎきれるのかという気持ちになった。昨年厦門でかなり荒れた海を泳いだがそれを凌いでいる。只、一昨日試泳をした選手の話だと300mくらいいくと波は治まると聞いていたので一縷の望みにかけることにした。スタートはローリングスタート。今回は状況がひどいので終盤から出て一人ぼっちになるのを避けるために中盤から出る。普段なら人混みを避ける自分では考えられないことだが、この状況では出来れば廻りに人がいた方が逆に安心できる。ドルフィンスルーを3度繰り返して波をくぐって沖に向かう。やはり水温も低い。このコースは沖に向かって800m、そして90°ターンして300m、そこから岸に向かって800mというコース。沖に進むにつれ大きな波は治まったがうねりはかなりきつい。それでも300m行けばと思い進むがうねりはまったく治まらない。透明度も高く水深が深くなっていくのもわかりライフセーバーも少ない状況で恐怖心も高まってくる。結果往路ではバトルもなにもない状況だったが危険を感じて止まり、きついうねりの中で息を整えてリスタートすることを2度繰り返した。焦らずマイペースで完泳することだけが目標。最後まで心拍を上げないよう状況を見ながら慎重に進んだ。折返し後はやはり水温が低いためレイノーの症状が出始めたことを感じたが、泳ぐことで精一杯でその先のことは考えられなかった。岸が近づいてきたときはホッとしたがうねりは波にかわり上下動がすごい。うまく波に乗れたらと思うも中々上手くいかず最終の波にはのまれてしまった。船酔い気味でスイムアップ。なんとか出来たと心から安堵した。しかし今回のスイムはこれまでで一番苦戦したがタイム的には自分基準では良かった。
●バイク 90.1㎞ 2720/3675
3:04:07(T1 4:47) なんとかスイムアップ出来てほっとしたがレイノーは出ていて準備はしづらい。そして気温も低くかなり寒い。雨も降っているのでこれから先のバイクはかなり安全運転に徹しなければと思う。バイクスタートからは暫し登り。コースの試走をしていないのでコースマップでしか見ていないがイメージではそんなにアップダウンがあるとは思っていなかった。しかしWCSは高低差のあるコースにするという噂の通り、コース全体で大小含めてほぼアップダウンのコースだった。終盤の一部海岸沿いはそこまではなかったが向い風はかなり強い。そして北海道同様の長い下り坂もあるが、路面は日本と比べものにならないくらい悪いので振動も重なり、かなり強い力でブルホーンそしてブレーキを握っていないと手が離れてしまい危ない。雨で路面もウェットなので状態はかなり悪いが、そんな状況でも外国人選手は自分たちとは比較にならない立派な身体でDHバーでガンガン下っていた。やはり大きいし体幹もしっかりしているので安定感が違うのだろうと思った。途中の長い下り坂を終え、そこからまた長い登りになるというところで突然リアが変速できなくなった。フロントは変速できたのでその坂はインナートップでなんとか登りきりそのままの状態でまた下ったが、途中スイッチの辺りを叩いたり、フロント部分の配線を触ってみてもまったく変わらない。この状況では今後の長い登りがきついと思い、下ったところで一旦ストップする。原因となりそうな箇所を一つ一つ見て行くと最終的にリアディレイラーの配線が抜けかけていた。組立てたときの入れ方も悪かったと思うが路面が悪く振動がすごいので配線が抜けてしまったということだった。簡単な処置で済んだのでよかったがリアがあのまま変速できなかったら、あの後のコースを考えるとバイクでカットオフになっていた可能性が高い。本当に直ってよかった。最後の海岸線の向かい風は相当きつく脚をかなり削られたが無事バイクフィニッシュすることができた。スイムとバイクの肝の2種目を無傷で終えられて本当によかったと思った。タイムは3時間を超えてしまったがテネシーのコースよりは獲得が少なかったので昨年よりは良かった。やはりWCSは手強い。
●ラン 21㎞ 2907/3675
1:59:10 (T2 8:05)ランまできたらよっぽどのことがない限りゴール出来るだろうと思うが、必ずゴールできるよう油断せず慎重に行こうと思う。今回もやはり走り出して早々に右脚の前脛骨筋が痛み出した。予想はしていたのでトランジションでロキソニンをすでに服用しておいたので効いてくるまでは我慢の走り。コースはメイン会場を中心とした南北5㌔の2周回のコース、その南北両方の折り返し地点が長い登りとなっているが、それ以外はフラット、そして会場付近の沿道の応援はすごく気持ちは上がる。終始降っている雨はランに入ると次第に強まり、眼鏡につく水滴と湿気で曇るレンズで前が見えなったので裸眼で走ることにしたが特に危ないところもなく問題はなかった。薬が効きだしてからも強い痛みが出ないよう無理せず淡々とマイペースで走る。2周目に入る頃には土砂降りとなってきて寒さもあり辛かったがFinishのことだけ考えて走り続けた。土砂降りの中、同宿の昨日レースを終えた高橋さんと前田さんがびしょ濡れで自分たちを応援してくれていて他の外国人選手にクレージーと言われたそうだが、本当に有難くかなり力をもらえた。そして二度目の残り2㌔くらいの地点の高橋さんと前田さんが応援してくれているところを通過した時点でフィニッシュを確信した。ここからの2㌔は逆にもう終わってしまうのかという気持ちになり少しペースを落としゆっくり廻りを見ながらWCSの雰囲気を噛み締めながら走った。メイン会場に入りフィニッシュロードに入ったところで一旦止まり国旗を出し、そこからフィニッシュラインまでは日の丸を見せるために回ったり沿道の応援者とハイタッチをして最後までWCSを楽しみながらフィニッシュゲートをくぐった。これまでの2ヶ月はこのゴールを最大の目標としてきたので本当に感慨深かった。記録よりも記憶。この大会、そして最後のウイニングランは一生忘れることはないだろう。
●総合 5:53:56 2911/3675 Age313/337
当初からの目標『無理なくケガなく』で完走することは100%達成することができた。もちろん世界選手権なので順位でいえば下から数えた方が早いがそんなことは自分にとって問題ではない。あくまでこの大きな舞台に立ち無事FINISHERとなれたことが一番大事。今回は不慮の事故もあってこの場所に辿り着くまでにいろいろあったが、事故も含めすべて今では必要だったことだと思っている。今後もまたこの大舞台に戻ってこれることを目標に続けていくが、あくまで趣味なので常に無理なくケガなく安全第一のレースを心掛けてがけていきたいと思う。

スイムコースは沖に向かっていくという中々ないコース。しかし波、うねりはきつかった。

それでも潮流の関係かタイムは悪くなかった。

ガーミンの操作を間違えてバイクの序盤までスイムの記録となっている。もう少し操作に慣れないといけない。

バイクはコース図から読み取れなかったが想像以上にアップダウンのコースだった。しかしみんなそう思っていたようで終わってから皆一様に同じ話をしていた。

雨、路面状況もありペースはあまり上げれなれず

やはりゾーン3も多い結果となった。

ランコースは概ねフラット。そして沿道の応援多く、特に会場付近はかなり盛り上がっている。

今回は早めにロキソニンを服用したので痛みに耐える時間は短くて済んだ。

マイペースを心掛けていたが、今回もゾーン3が多くもう少し頑張るべきだったかなとも思った。

総合結果も自分的には充分満足している。無事にゴールすることが出来たのだから。

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