猫と鉄人三種競技を愛する半田人の日記。

さかたよもやま日記

12/2  IRONMAN WESTERN AUSTRALIA【4日目レース日】

 
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さかた あつし

3時50分起床、まずは朝食。朝食は昨日買ったお弁当とコーンスープ。今回はホテルに電子レンジがあったので暖かい食事となったし量も適度でよかった。食事後はすぐに出発の準備に取り掛かる。準備は冷蔵庫に入れてあったBCAA入りの経口補水液を4本バッグに詰める、トライジャージに着替える、タイミングチップを左足首に装着する、トイレを済ます、以上。すべて準備を終えて5時ちょっと過ぎに先輩方と歩いて会場に向かう。途中みんなで歩いていると同宿の外人の方が声を掛けてくれて会場近くまで車に乗せてくれた。多分オージーの方だと思うけどなんて親切な人なんだろうと思った。会場到着後はバイクの最終準備。ボトル、サイコンのセット、エアーチェック。今回はロング180㎞なのでパワーメーターを絶対に使いたかったのでセンサーが反応するまでしつこくバイクを引きまわしていたが、やっぱり今日もセンサーは反応しない。先輩方はとっくに準備が終わっていたのでもう諦めて感覚でいくかと思っていたら突然接続の表示が出た。今回はようやくパワーが使えそうだと思い安心して6時過ぎくらいに準備を終了する。その後ウェットを着てモーニングクロスバッグに必要なもの以外を収納し預けスイム会場に向かう。会場は試泳可能だったのでスタート前に少し入ることにした。やはり自分的に水はかなり冷たく嫌な予感しかしない。6時45分エイジグループスタート。今回もローリングスタートだったのでどこで出ようか考えていたが、やはり早く出た方がFinishの時間的にも待機時間の寒さ我慢的にもいいだろうと思い、かなり背伸びとなるがZone2.1hr-1hr06minutesで出ることにする。Zone2は随分前の方だったのでスタートから5分少々でスタート。まずは280m泳いでターンして桟橋を潜りながら200m、そしてそこから730m、100m、730m、100mを2周回するというコース。水温はかなり冷たいが水深がまだそんなに深くないのは救いだった。しかし最初のターンそして200m泳いで周回コースの730mラインに入った半ばくらいで嫌な予感がしていた通りレイノー現象が出始めてきた。まだ1/3も泳いでないのにまずいなと思いながら進めていくが症状はどんどん悪化していく一方。1周回終わった時点で手の感覚はなくほとんど動かない。時折なんとか動かそうとするがかなり痺れて中指を1本薬指に重ねることくらいしか出来なかった。レイノーは悪化すると指が壊死するんだよなとか思い出してこの状況であと1.9㎞泳げるのかとかなり不安になる。当然キャッチもプルも上手く出来ず泳ぐスピードも遅いので悪循環でしかない。しかしここまで来てDNF、しかもスイムの途中でなんていったらまったく序盤で何もやってないに等しいので目も当てられない惨劇だなと思い、もう指はどうなってもいいからとりあえずスイムアップだけはしようと思いかなり頑張った。これまでにない精神力で凌ぎきり、最悪の状態の両手、そして時計もかなり掛かったと思うが無事スイムアップ。アップ後どれくらいで泳げたのか確認しようと時計を見るとまたしてもスタートボタンを押し忘れたようで普通の時計表示になっていた。とりあえずT1から使おうと思い気持ちを切り替えたが、今年初の3.8㎞の折角のログが取れなかったのは非常に残念だった。T1では両手が麻痺していて動くのは親指だけだったので準備が全然捗らない。更衣テントの中ではサポートスタッフがいるようだったが日なたにいないと寒くてしょうがなかったのでひとりぼっちで乾布摩擦をしたりしてゆっくり準備をする。T1にいた時間は過去最大だと思う。かなり時間は掛かったが親指以外の指も若干動くようになったのでバイクスタート。まずは身体全体を暖めようと思い5㎞くらいはまあまあの強度でいこうと決める。コースは90㎞を2周回。基本フラットなコースなので走行時間6時間くらいを目標にする。身体が暖まるまではサイコンを見ずに結構な勢いで走ったが、暖まってきてからはパワーで管理することに移行。パワーの目安は150W、当然多少の前後はあるが、極力上は出ても180W、下は130Wを下回らないように気をつける。結局近々に180㎞走ってないので基準は分からないが、多分このW数なら180㎞走れるだろうという計算。コースは途中からやはりオーストラリア特有の舗装ガタガタ道となり平坦でも上手く速度が乗らず苦戦しつつ1周目終了。スペシャルエイドが1周目終わってすぐのところにあるのでとりあえず自分で用意した補給食とトイレも兼ねてしっかり時間を取って休憩する。リスタート後は休んだ甲斐があって脚も若干復活したので行けるところまで1周目と同じペースで行こうと決める。時折先輩方と会いエールを交換しながら順調に進めていたが120㎞くらいの地点で突然ブレーキが掛かった状態になり慌ててストップする。なんとリアゲージにストラップで止めてあったスペアチューブが外れて落ちてリアタイヤの両サイドのハブの周辺に何重にもなって絡まっているという状態。チューブは千切れて絡まってしまっているのでどうやったら簡単に取れるんだろうとかなり悩む。取りあえずスプロケ側に巻きついたチューブを何回も回して取って次に反対側のハブに巻きついたチューブを外しまずはチューブをフリーに。あとはブレーキシューの隙間に潜らせれば取れる状態になったがブレーキシューの隙間よりチューブの厚みの方が大きく簡単に通らないので相当焦る。無理やりひっぱっても悲しいかなチューブが伸びるだけ。最終的にどうやって隙間を通ったのか分からないが突然スッと抜けた。多分北海道のときのチェーンのように知恵の輪みたいになったのかもしれない。手は真っ黒になるし、若干手にケガを負ったし、時間も使ってしまったが、脚休めの休憩だと割り切り気を取り直して再度スタートする。しかしよくよく考えたら気づくのがもう少し遅かったら大参事になっていたかもしれない。早めに異常に気付いて対処もできたので本当に良かったと思う。リアゲージにスペアチューブは今後二度とつけることはないだろう。いい勉強になった。リスタート後は脚を休めただけあって快調、ペースも1周目と変わらないか上がっているくらいで終盤に入る。最終最後の残り5㎞くらいまでは順調だったので最後はランのために脚を休めようかと思っていたが、逆にかなり強い向かい風となってしまい脚を削られてしまった。ちなみに160Wくらいで25㎞/hくらいしか出せない状況でバイクフィニッシュ。スイム、バイクの一番DNFと隣合わせのパートが無事終わったので、あとは42㎞走るだけで終われると思うと気持ちが大分楽になった。ランコースは約10㎞のコースを4周回。1周目は4周走り切れそうなペースを身体と相談しながら探る。1周にエイドは6箇所あったのでエイドでは確実に止まって休むことにしてエイド間の平均約2㎞をしっかり走ることにした。設定したペースは追風向かい風があるが概ね5′40″~5′50″くらい。エイドで休む時間を省けば走行時間だけで4時間少々、あとはエイド6箇所×4周の24回の休憩時間なので途中で潰れなければ4時間半くらいで入れるかなと1周目が終わってから思った。あとはこのペースをどこまで維持できるかが自分との勝負だなと思っていたが、意外と終盤の残り2㎞くらいが少しえらかっただけで40㎞までは大きなペースの上下もなくまったく大丈夫だった。もしかするともう少し早いペースでもいけたかもしれないがタラレバの話なので次回の大会でもう少し頑張ってみようと思う。最後は大先輩にエールを送りながらラップしてフィニッシュラインへ入りゴール。今年もロングの大会を無事終えることが出来て本当に心から安堵した。6月の事故、フランクフルトDNS、治療からの復活、そして今日再びのIRONMAN。ここまでくるのに半年掛かったが、前よりすべてが強くなった気がする。これで今年のレースはすべて終了。最終レースがロングで不安な部分もあったが良い形で終えることができた。次戦は3月の70.3。この良い流れを継続していきたいと思う。以上。

朝食は昨日のBENTOとコーンスープ。ちなみにサラダ部分に関してはチン出来ないので昨晩のうちに食してしまっている。

そして会場へ。すったもんだあったがなんとかパワーメーターが使えるようになって一安心。

トランジション会場はたくさんの色とりどりのバイクで飾られ

壮観。

気温はかなり寒いがウェットを着こみ

ポンプ、荷物を預けいよいよスタート。

紆余曲折ありながら12時間に及ぶ長い戦いを終え無事フィニッシュゲートをくぐる。危ない局面もあったけど今回も無事ゴール出来て

本当に良かった。やはりロングのIRONMANはきついけど達成感はハンパない。

充分頑張ったと思う。自分お疲れ様。
今回は時間はバラバラだったけどパーティー全員無事フィニッシュ。帰ホテル後、みんなで軽く乾杯をして就寝する。全員誰一人欠けることなくゴールできてホント良かったと思った。

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